ミューレンSEVレカロ+PPLを使って人と車の健康生活へ のご案内
 
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fgacebook 佐崎誠司
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mu-len RS-3の誕生秘話ともいえるストーリーです。よいお話だと思います。
現在JETSETは国内で唯一のミューレンRS-3を全種を
扱える自動車用品販売店であります。
以下の文章はデルタツーリングのサイトより引用しました。
(デルタツーリングはMAZDA自動車へのシートサプライヤーの
デルタ工業の関連会社でツーリングの意は工具などとご理解下さい)

この素晴らしいシートの座り心地を創り出すのは日本人で無くては出来ないかもしれません、
その理由は、いずれの自動車メーカーもいずれのシートメーカーも同様なことがいえるとおもいますが
日本は貿易立国というキーワードがいつも自動車の車内レイアウトには影を落とします。その影の部分とは、、
いわゆるダミースペックと呼ばれる自動車の着座に関わる輸出向けが主となる外国人(それも大柄な)が
不満なく座れるシートの固定設定、シートの数字上のスペックがいわば日本人には大げさに過ぎると云うことです。 
JETSETからの販売は、その大げさすぎる後ろ下がりやシート座面前上がりを上手に理解して要領よくとりまとめて
皆さまに具合い良く使用をして頂く為に多くの画期的なアイデアで装着をして皆様にお届けをしております。
(大きすぎるアンチサブマリンのためと唱った座面の前側上がりは身体を過大に責めるだけです)
また過大な揺れを徹底的にうち消すために微少な揺れを味方にいれたうえで過大な衝撃をうち消すために
座面の前端と後端に横切り方向に捩りスプリング棒を用意して、いわば前後方向に巻き取られてしまう運命の
柔軟な座面に乗せられる、そして座る、ということを具現化しています、
ここまでお読みになれば解るでしょう、その高性能が。
2009.10.23現在ではトーションバー使用法にバリエーションが加わりました。 

ではお読みください広島に地でおきたシート構造の頂点を目指したまさにその瞬間を目撃してください。


もう20年以上も前の1987年のことである。当時技術部長であった頼実氏の言葉が快適性への取組みのきっかけだ。
「いいシートというのは、座っていることを忘れるようなシートのことをいうんじゃないかな。」
この言葉を常に頭の片隅に浮かべながら、座り心地に優れると言われる欧州車のシートもしらみつぶしに座って回り、
その良さの秘訣を探ろうと努力した。
フランクフルトのモーターショーでは、まわりからの冷たい視線に耐えながらOPELのシートに2時間も座り続け、
感触を体得しようとしたほどだ。

素材の面でも、さまざまなものを試した。最近では低反発枕などに使われている粘弾性ウレタン、
ポリエステルファイバークッション、ゲルなど、クッション性が良いと言われている素材は、
とにかく見て、触って、作って可能性を検討した。
これらの素材は、いずれも優れた特徴を持っているが、「自動車シート」という利用環境を考えると、課題は多かった。
この時ふと、ヨーロッパで見たパンストの丸編み機が浮かんだ。編み物・織物はクッション性のかたまりである。
この当時入手したスペースファブリックという素材をベースに立体織物の開発が始まった。

しかし、開発は容易ではなかった。シート技術で進んでいるドイツの技術者からは
「立体織物だけでのシートは不可能!」と一笑された。確かに剛性面などさまざまな課題がある。
太い糸で織って、強度を高めようとしても、なかなか糸を作ってくれるところもない。
途方に暮れかけたところに偶然めぐりあったのが「3次元立体編物」である。
実に着想から10年近く経過していた。

取組みのきっかけとなった頼実氏は、この10年を暖かく見守ってくれていた。そんな頼実氏も、
すでに引退となる年齢である。引退を間際に体調を崩し、めまいを伴う症状があり、まともに歩くことができない。
そんな頼実氏は、シート開発チームのメンバを呼び出しては自分を背負わせ、自らの脚代わりにさせていた。
しかし、これはいじめでも、いやがらせでもない。ある日、突然のように気づいた。
『なぜ背負わせるのか?』ということに。

人間の身体こそが最高のクッション性を持っており、最も心地良いのだと。
このことを背中におぶった頼実氏に話をすると、ポカリと頭を殴られた。「やっと気づいたか。バカヤロウ。」
これが頼実氏最後の教えであった。

「筋肉により近い特性こそが、理想的なクッション性」。
これが長い時間をかけて、たどりついた答えであり、我々の取組みの原点である。

筋肉により近い特性という具体的な目標を得て、研究は加速した。圧力分散性が良いだけでは快適性は語れない。
そもそも、人間は呼吸により1秒間に約1回という揺れがある。この揺れを妨げることは、
血流を妨げることにつながり、その結果不快感につながる。寝たきりの方が床ずれになるのは、
摩擦で肌が擦り切れるのではなく、この血流阻害が原因だ。圧力分散を測定することはもちろんであるが、
血流量を測定することも重要な要素となった。

筋肉は、こうした揺れを妨げることなく吸収する。さらには、少々の出っ張りを吸収する特性を持っている。
つまり、点の力では沈みこんでも、面の力ではある程度の硬さを保ち、しっかりとサポートする。

血流量と同時に、人体構造にまで研究領域を広げていくと、思わぬことが見えてきた。
人間には、お尻に仙骨(いわゆる尾てい骨)がある。
この仙骨を座面に押し付けて動きの自由を奪った状態にすると背骨全体の動きが取りづらくなり、
不快な状態に陥りやすい。筋肉特性のクッション性では、これを見事に解決している。
筋肉特性による支持は、点でばね0支持なので、背骨を支持しながらもその動きを妨げないことがわかった。
つまり背骨が呼吸することをさまたげないシート特性の誕生である。

こうしたことを実証するために、さまざまな実験を繰り返した。快適性は、これまで感覚的なものであった。
しかし、ここまで多くの人に支えられて実現した取組みを単に「他よりもどことなく心地良い」で片付けられたくはない。

誰が見ても良いとわかるよう、快適性を数値的にとらえることは重要なことだ。
このため、大学との共同研究にも取組んだ。心理や機械的な観点だけでなく、
医学的な観点からも快適性を突き詰めることに没頭した。

また、自動車シートは走行振動にもさらされる特殊な環境である。
研究を厳密なものにするため、この走行振動を再現する加振機も自ら作成し、厳密なデータ取得に務めた。
頼実氏の思いは、すでに開発メンバ全員に行き渡り、
全員が一致団結して筋肉特性とばね0特性の実現に取組んでいったのである。

クッション性を追求していくと、あることに気づいた。バネというのは、押せば反力が来て、
引っ張れば戻ろうとする反力が生じる。つまり、力の方向とは逆方向への力が発生する。
ところが、負荷質量とばね力が、反力のない状態では、平衡を保って安定した状態がある、
これをバネ0(ゼロ)と呼ぶ。

すなわち、この安定した状態はある1点だけであるが、この状態が1点ではなく、
ある程度の間継続させることができれば、その間はかかった力の吸収(減衰)力に繋がるのである。

磁石には、N極とS極があり、違う極どうしを近づけると引き合い、
同じ極どうしを近づけると反発力を生むことはよく知られていることである。
同じ極どうしの反発は、バネと似ている。
すなわち、一定距離以上縮めようとすると押し戻される。
逆に、距離を離そうとした場合に戻す力は働かない。
ここで磁石の形状と各極の組み合わせを工夫し、金属ばねと組み合わせることで、
距離を離そうとすれば、他方の極どうしの反発力で戻す機構が考えられる。
どちらかの極に近づくまではバネ0、つまり平衡状態を保つ仕組みが実現できたのである。
これが磁気バネの原型である。

実現の課題となるのは、まずは極どうしの反発力(磁力)である。
バネ並みの反発力を磁力で再現するには強力な磁石が必要になる。
これを叶えたのが『ネオジウム磁石』だ。
この磁石の力は強力で、一旦くっつけば人の手では容易に離せないほどである。
事実、この磁石に指をはさまれ、骨折した(骨が砕けるほどの状態)という例もあるくらいだ。
このネオジウム磁石で反発力はクリアできた。

次は、磁石どうしの組み合わせだ。反発力と減衰力を高めるために、
さまざまな振動試験が繰り返された。こうしてチューニングされた磁気バネは、
振動試験機で揺れを起こしても、その振動を見事に吸収する。
試験中に磁気バネの上に水をなみなみと注いだコップを置いても、
磁気バネが振動を吸収するおかげで、水面は一向に動くことがない。
クッション性へのこだわりが、世界初の磁力によるダンパーを実現したのである。

後記:ページを作っていながら読みふける悪い癖がなかなか抜けずに困っています。
シートというのは必ず自動車にくっついて販売されるものですが、通常、無ければ運転が
出来ないものですが、良いモノと良くないモノの境が個人の感覚によってはその印象に
大きなさがあります、世間での評価の行き着いた先には意外な盲点が有るような気がします。
椅子は堅い方が良い<本当か?サポートは強めがよい<ホンマかいな、シートは厚い方がよい<??。
そんなことは無いでしょう。


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